含水率の測定法

特許番号:第2071907号

 材木や食品の含水率は強度や鮮度を保のに重要な役割をしている。JISでの含水率測定は、200°Cの炉中で1昼夜乾燥させ、その前後の重量差から計測される。簡易法としては抵抗計での導電率から計測される。しかし、これらの方法は、@計測に時間がかかる。A誘電体内部の含水率測定が困難。B材料に傷或いはサンプルが必要となる。
 2枚の金属板間に誘電体を挟むと、その電気容量は C=εA/d[F] で示される(ε:誘電体の誘電率、A:金属板の面積、d:金属板間の距離)。材木を例に取ると、材木本体の誘電率は水に比べ極めて小さいので、誘電率は水の誘電率でほぼ決まる。
したがって、誘電体を挟んだ金属板の電気容量を測定すれば、含水率を求めることが出来る。しかし、電気容量の測定は精度が悪く、更に平衡系であるため、周波数が高くなると、平衡を取るのが難しく、安定した測定が困難となる。
 本方式では、測定器を不平衡系としたため、数100MHzの電磁波を用いても安定した測定が可能となり、しかも、容量を直接測定するのではなく測定系のインダクタンスとの直列共振により生じる共振周波数を測定することにより、短時間に高精度の誘電率測定を可能にしている。また、パソコン等との組み合わせにより、リアルタイムで連続的に含水率の測定を可能にした方式である。本方式では含水率だけでなく、誘電体中の傷(割れ)、異物、材木中の節等の検出も可能である。


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